サラダボールの悲劇は、血と肉の香り。

マスターグレード、ドラえもん


「自分には無理だと思ってトライしない人間と、無理だと思ってはいるがトライしてみて、結局は無理だった人間、どちらが優秀だと思う?」桜庭益次郎は問う。
「ジローちゃん、何言っちゃってくれてんのさ。そりゃもちろん後者だよ」いつもながらのオーバアクション気味に花座祭薫が答える。「頑張ったんだよ?うんうん、やっぱ後者が偉いんじゃないかな」
「エネルギィ的に前者が優秀ね」彼らに視線を向けるまでもなく呟く声が一つ。
「そうそれが、僕の中の正解だ」そう言って、桜庭は唇の右端を少し上げた。