バイバイ

いざさらば。さらば自分。
もし、ここが高層ビルの屋上で、柵の外で、下から風が吹き上げてて、髪の毛が揺れて、服も揺れて、1歩踏み出せば、待っているのは黒いアスファルトと行き交うヒトと車の流れで。
きっと、血の味も、焼けたアスファルトの熱さも感じないのだろうな。


飛べたら良いのにな、と思いながらも臆病でくそったれな僕は、また明日からも流れるままに、流されるままに生きて行くのか。情けないし、格好悪い。
生きている価値のない無駄な人間だと思う。でも思うだけ。
そう自覚していないヒトよりは幾分かマシだろう、なんて訳のわからないことを言い訳に無駄に過ごす。もう僕なんて死ねばいいのに。
酷く優秀な殺し屋でもやって来て、痛みもないままに殺してくれるのが理想であり、夢だ。