サフランをまぶして

 「最っ低!」
 彼女はそう云ったきり──もうかれこれ2時間になるだろうか──何も喋らなくなった。
 もしかしたら「閻魔さまに舌を抜かれたヒトごっこ」をしているのではないだろうか。
 そう思っていると、一人でそんな遊びをさせては可哀相な気になってきて、僕も参加している。